Hurly-Burly 【完】

それがどこの博物館に行くかは自分たちで

決めていいらしい。

それも博物館だけじゃなく、美術館に・・

「ヒヨリ、あんた水族館あるよ!!」

うそっん!!

「えっ、行きたいッ!!」

ペンギンさんに白クマさん、

イルカさんにアザラシさんに・・・

「プリントにへばり着かない。」

サユに頭を叩かれた。

でも、見てよ。

サユ姉さんよ。

あたし、すごく大好きなんだよ。

「ヒヨリン、水族館行きたいの?」

ナル君があたしを物珍しそうに見る。

そりゃ、ここまで飛びつくことが

あたしはあまりないからな。

「うん!!行こう、これはもう決定さ。

ここに行かねば、あたしは休む。」

そんなあたしにナル君は笑顔で頷いた。

もうさっきの顔なんてやめて欲しかったよ。

今のその可愛い顔だけで十分だから!!

「あたしはあんたが行かなきゃ、

同じく休むわよ。」

だろうね、このメンツだもんね。

あたしもそうだわ。

「サユはどこ行きたい?」

時間配分とか何個行くとかも

お任せらしい。

「そうだね、ヒヨリここの

美術館行きたいって言ってなかった?」

サユ姉さん、あたしのことすごい好きだな。

自分の行きたいところでいいのに、

あたしの話をよく聞いてらっしゃる。

「サユは?」

そんな問いにいつものように笑って、

「ヒヨリと一緒ならどこでもいいよ。」

もう姉さん、アイラブユーなんですけど!!

あたし、サユにラブなんだけど。

この際、性別を男にしてもいいわ。
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