脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

「麻紀……どうしよ……」


「……その麻紀から電話が来たんだぞ。お前が爆発したってな」



いったい何事かと駆けつけてみればコイツは普通にそこにいて。


まあ、冷静になって考えてみればコイツが爆発したのをオモシロおかしく電話してくる友達なんているわけないんだが。



“ご、ごめんね流川……”



ガタガタ震えながら謝ってるヤツを放って帰ってくるわけにもいかねーだろ。


不安も混じってたんだろうしな。



「うひょ~……お姫さま……ムニャムニャ……」


「……何がお姫さまだっつーの」



しぶしぶ連れ帰ってきた部屋で夜景に興奮してすっかり上機嫌ときたもんだ。


アパートの爆発のことなんて、その時点で頭から抜けてたろ、お前。



その前日には留美からのイソウロウ依頼があったばかりだ。


ヘンなことは重なるもんで、


同じ日に留美とコイツという、とんでもねぇ組み合わせが揃うはめになっちまったというわけだ。


お前らの保護者じゃねーんだぞっつーの、オレは。



まあ、何もいっぺんに引き受けることもなかったわけだが、


その時のオレは他の方法を考える余裕がなかったというのが本当のところだ。


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