Secret×Honey



「……夏祭り、浴衣希望」

あたしの首元に顔を埋めて小さく呟いた。



ドキン、ドキン



音弥の綺麗な横顔がすぐ傍にあって、さっきよりも激しくなる鼓動。

音弥に聞こえてないかな……





浴衣なんて恥ずかしいからちょっと反抗のつもりで

「…ごめん、聞こえなかった」

って言ってみた。



すると真っ赤に頬を染めた音弥の顔が、あたしの傍に迫ってきて……

「聞いとけよ、バカ…」


唇と唇が重なった。




1秒?2秒?
いやもっと短かったかもしれないし、長かったかもしれない。

でもあたしは不覚にも、この瞬間が永遠に続いてほしいって思ってしまった。




そっと目を開けると、綺麗に整いすぎてる音弥の顔がピッタリくっついちゃうんじゃないかってくらい、近くにあった。

さっきよりも激しく跳ねる心臓。




もうあたし、どうしちゃったんだろう……















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