年上の先生

頼って欲しい!!

・先生サイド・

彼女の心の傷は、
俺が思っている以上に、
深かった。

君が部屋に入って、
大声を上げて泣いている
声を聞いて、
自分の心を締め付ける。

「失敗した・・・。」

1人ごとの様に呟き、
寝室で俺は座り込んだ。

今まで生きてきて、
教師として、
こんなに辛い事は、
初めての出来事だ。

妻を亡くして、
懸命に生きてきた俺は、
簡単に生死の事を、
口にして欲しくなかった。

けど自分が生まれて
来なければ良かったと
言われた瞬間に、
俺は正解と言った。

人間は生きたくても、
病気で生きれない人も
沢山いる。

だけど、
人間は誰かに頼りたい
時がある。

俺は真剣に思った。
俺に頼って欲しいと。
< 18 / 102 >

この作品をシェア

pagetop