空をなくしたその先に
「政治の実権は叔父上が持っているじゃないか」

「それでも、だよ」


フレディは苦々しい口調で続けた。


「王妃様の親ともなれば、国の政治に口は出せなくても王妃様の志向に影響を及ぼすことができるさ。

商人たちはせっせとそいつの屋敷に通うだろうな。

自分の商品を王宮に納められれば、王室御用達の看板をあげることができるだろ」

当然そこには賄賂のやりとりだって発生するだろう。

ディオは黙り込んだ。

「宮廷内で彼女の地位を悪くしたくなかったら、先に中へ戻れ。

俺と二人でいる分には、『カイトファーデン家の坊ちゃんにだまされてかわいそうに』ですむからさ」


自分がその方面で悪名高いのは、フレディは十分承知している。それを利用するのに何のためらいもない。

行くようにとダナにもうながされて、ディオは不承不承会場へと戻った。


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