ストロベリーショートケーキ

3.イチゴのほっぺ

 


目の前には可愛いお皿に乗った、可愛いイチゴのショートケーキ。

それを一口ぶんフォークですくって、口の中に入れる。



「………っおーいしーいっ!」



落ちそうになるほっぺたを押さえた。



「そりゃーよかったな」

「うん、シンも一口たべる?甘いの、好きだもんねっ!」

「……………」



だって、シンはゆあがケーキ屋さんに行こうって言ったら、必ずついて来てくれるの



「はい、あーん」

「……………」



ゆあがシンの前に、ケーキの乗ったフォークを差し出すと、シンはそれを乱暴に掴んで口の中に入れた。



「……………」



シンは無言でもぐもぐしている。

いっつもそうだけど、きっと、味わってるんだと思う。



「おいしー?」



ゆあが聞くと、シンは自分が頼んだコーヒーをがぶ飲みしてから答えた。



「…うまい、よ」



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