ストロベリーショートケーキ

9.ゆあのお兄ちゃん




窓から外を見る。

けーちゃんの自転車が走ってきて、サッと隠れた。

バタンってドアが閉まる音がしてからまた外を見ると、まだ外にいたけーちゃんと目が合った。

手招きをして、ゆあを呼んでる。










「おはよう、ゆあ」

「うん…。」



けーちゃんが呼ぶから、仕方なく外に出た。

けど、謝んないもん

嫌いって言ったこと。



「なぁ、ゆあ」



絶対に、謝んないんだから



「もうさ、朝こうやって起きてなくていいよ」

「え…?」



けーちゃん、なんでそんなこと言うの?



「なんで?ゆあが嫌いって言ったから?ごめんねけーちゃん、本当は嫌いじゃないよ!」



謝らないって決めたのに、あっさりと謝っちゃった。

だって、けーちゃんが…



「違うんだゆあ、それが理由じゃなくて」

「ごめんねけーちゃん、ゆあのこと嫌いになった?」



嫌いに、ならないで



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