ストロベリーショートケーキ



「おはよう、ゆあ」



外に出ると、いつもの笑顔でけーちゃんが待ってた。



「おはよ」



なぜか真っ直ぐにけーちゃんが見れなくて、少しだけ横を見る。



「目、もう大丈夫か…?」



けーちゃんがそっとゆあのまぶたに触れる。

シンのおかげで、だいぶ腫れはひいた



「…うん」

「そっか、よかった」



けーちゃんはにっこり笑うと少しかがんで、ゆあと目線を合わせる



「ゆあは、俺がフランス行くのゆあの為だって、思ってる?」



それは……

ちょっとだけ、頷く。



「確かに最初はさ、ケーキ屋さんなってゆあが喜んでくれたらなぁって思ってた。
でもゆあの笑顔で俺も笑顔になってさ、なんか自分も癒されて…結局それってゆあの為じゃない、俺の為なんだなって」



…けーちゃん?



「言ってる意味、わかる?」



正直、よくわかんない。





「俺、ゆあが好きなんだと思う。」



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