893〜ヤクザ〜
夕方になり、わしが犬の散歩から帰ると姐さんはすでに帰宅しとった。



居間を覗くと、テーブルの上に札束がぎっしりと詰まった封筒が置かれとった。



「姐さんおかえりやす!!!」



「あぁただいま。平尾悪かったなぁ。これで何とか上納金納める金出来たわ。ご苦労さん。」



「よかったすね♪」



「ちょっと一発大きな仕事せなあかんな。うちも火の車や。こうやって金作れたんも神さんのお陰やで。平尾悪いけどな、その封筒仏壇にお供えしといて。」



「はい分かりました♪」



わしは100万円ほどあるだろうその封筒を、和室の仏壇に供えた。



そして再び居間に戻ると、姐さんはゴロンと横になっとった。



「平尾、うちちょっと寝るから事務所なと行っとき。」



「はいありがとうございます。」



(姐さんも苦労してるんやな……親分の嫁は大変やわ……。)



そんな事を思いながらわしは静かにドアを閉め、本宅を出た。
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