勝利の女神になりたいのッ!番外編


勝手に誤解していた恥ずかしさから俺は紫衣に顔を見られないように彼女をギュッと抱きしめたまま暫く動かなかった。


柔らかい彼女の体。


彼女のぬくもりを感じながら浮かぶのは彼女が言った夜にする一つのことだった。


こんな時、俺は俺の男の部分を恨めしく思う。


純粋な紫衣が考えていることが俺の考えとは違うとわかっているのに、俺の頭は夜にする一つのことが暴れまわっている。



俺の思うことだったらいいのに、同じことを考えていて欲しい。



そう思う俺ってかなり痛い男なのかもしれない。



ギュッと瞼を閉じて頭の中を支配し始めた夜にする一つのことを隅に追いやり紫衣に声をかけた。



まずはその一つの前のお風呂に入らなければいけないよな?



「紫衣...。」



彼女の肩に手をかけるとコロンと寝返りをうって小さな声でうーんと唸っている。



可愛い寝顔...。




って寝てるのか!!



スヤスヤと寝息を立てて眠る彼女。


安心しきったその寝顔を見ながら俺はガックリと肩を落とした。



夜にすることって...



睡眠??





そうだろうな...


きっとそうだ。



紫衣らしい。


風呂は明日の朝でもいいか。


安らかな彼女の寝顔を見ながら俺は自然と微笑んでいた。



可愛い紫衣、どんな紫衣でも大切で


愛してる。







ただ...


期待タップリな俺の下半身は少し残念がってるけど...








それも先のお楽しみってことだ。







「おやすみ紫衣。」



彼女の体を抱き寄せて額にそっとキスを落とした。














-fin-

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