折れない心
一瞬思考回路が止まった。



「なっなっ、
 なっ、なんで?なんで?」




《ん?起きてっかなぁって》




「じゃなくてぇっ!電話番号!
    なんで知ってんの?!」



《あぁ、この間おまえの
 かぁちゃんに聞いたんだよ》




「あー、びっくりしたぁ」




別に浮気した訳でもないのになぜか焦った。




いや、ただ他の男とメールしただけで焦ることもないし。


あたし一途だし。


何考えてんだろあたし・・・



なんか頭が混乱してきた。



《おまえ酒焼けした
 ような声出してんな》




「だってぇ・・・
 いや飲んでないし!
   飲めないし・・・」




だって、寝てないからって言いそうになった。




《今から行っていい?》




「え?無理無理無理無理無理!」


突然の質問に早口言葉みたいになった。




《そーんな、
 かたくなに拒否しなくても。
 たまには・・・まぁ・・・
      どうかなって・・・》



奥歯に物が挟まった喋り方ってこういうの?




「ん?何が?」




《デート・・・》




「・・・・・・」




《いやっ、たまには
 息抜きにどうかなって。》




「デート・・・?



 ・・・デートー!?」
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