折れない心
「してあげようか?」




「おー!おまえら
 一人ずつ横に並べ〜♪」


雅人が面白がって、みんなに冗談半分で言った。




すると、一斉にガタガタと椅子から立ち上がり、五人が横一列に並んだ。




「あはは、マジィー?」




「ワンワン!」
みんなが犬のカッコウをした。




「やだもぉー!じゃあいくよ?
 はい、あーん♪」




一人ずつ、口の中にポテトを放り込んでいった。




「ワォーン!」


「キャイ〜ン!」




一人ずつポテトをくわえて、犬の鳴き声をしながら店の中を走り回った。




「アハハ!腹いてぇ!」


雅人がお腹を押さえて転げ回った。




「あはは、もうバカなんだから!
 他のお客さんに迷惑だってば!」




雅人が涙を流しながら笑ってる。




「いつもこうなの?」




「あぁ、まったく
 バカなヤロー達だろ?」




みんなバイクは乗るわ、煙草は吸うわでめちゃくちゃだったけど、ほんとにいい仲間だった。
< 208 / 299 >

この作品をシェア

pagetop