折れない心

散らばる花火

毎年恒例である夏祭りの日、雅人と仲間達みんなで、花火を見に行くことになった。




駅に集まり、みんな花火が始まるのをはしゃぎながら待っていた。




「さっちゃぁーん、なーんで
  浴衣着て来なかったのぉ?」




「着せてくれる人がいなかった
    と言う悲しい現実・・・」




「俺脱がすのは
 得意なんだけどなぁ♪」
虎ちゃんが帯を引っ張る真似をした。




「相手が出来るといいね・・・」




なんだか虎ちゃんの冗談にも、今日は明るく返してあげられなかった。




大ちゃんと恭子も一緒に来ていて、手を繋ぎ仲良さそうにしていた。




恭子達、もう仲良くなったんだ。




よかった・・・




「紗茅?
 タコ焼きでも食べるか?」

雅人があたしに聞いた。




「ん〜?いらな〜い」




「どうしたぁ?
 さっちゃんが珍しいな」
彼氏である雅人がそう言う前に、大ちゃんが心配そうにした。




恭子も心配そうに見てる。



「えっ?あっ、食べようかな!」




みんなが、あたしを見つめてる。




なんだか、心を見透かされてるような気持ちになった。



みんなを裏切ってるような凄く嫌な気分。
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