折れない心
しばらく走ってあたしの家の前に着いた。




「那抖?大丈夫?」




「あぁ、紗茅・・・
 ほんとありがとな。」




「あたし・・・
 きついこと言ってごめんね。」




「いや・・・
 言ってもらわなかったら、
 俺はずっと前向いて歩けなかっ
 たよ。」




安心した。

那抖はもう大丈夫だ。




「ねぇ、那抖。上がってって?」




「あぁ、久しぶりだもんな♪」




久しぶりに那抖を2階の部屋に迎えた。




「あっ!
 サボテンの花咲いてらぁ♪」




「あっそうだ!
 写メ送るの忘れてた!」




「この花言葉知ってるか?」




「調べたけどわかんなかった。」




「永遠の愛だ。」




「ほんと?」




「へへ、俺が今作った。」




「もぉっ!」




「だって、あれって誰かがつけた
 もんだろ?だったら送り主がつ
 ければいいんだよ。」




「あぁ、なるほど・・・」




那抖は意外とロマンティストなんだ。
< 263 / 299 >

この作品をシェア

pagetop