折れない心
「ねぇ、大会っていつ?」



「11月3日だよ」




「応援しに行こうかな?
 ねっ名雪?」




名雪が、恥ずかしそうにうなづいた。




「マジ?そりゃ〜美女が二人来て
 くれるとやる気も違うよ〜♪」




行かなくてもやる気出せっつ〜の。




「じゃあ、また
 詳しく聞きに来るね」



「ほ〜い、じゃ、練習戻るよ♪」




「名雪っ、ほらっ!」

あたしは名雪の背中を両手で押した。




「あっ、あっ、
 がんばって下さーい!」



「がんばるよ♪」

松本はピースをして、体育館の中へ戻って行った。




「はぁ〜ん♪」

名雪は胸に両手合わせて松本を見送った。




「名雪?地面から
 1センチ浮いてるよ?」




「紗茅ぃ!ありがとう!
 チューしてあげるぅ♪」



「いっ、いいってば!」

抱き着く名雪を笑いながら押し退けた。




「どうしよ、どうしよ〜!
 今日眠れそうになぁい♪」




名雪が、スカートの裾を持ってスキップしだした。




あたしはそんな名雪の喜びに、幸せを感じながら微笑んだ。




よかったね。名雪・・・
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