☆小悪魔*天然わんこが同居人☆


「美玲ちゃん美玲ちゃん美玲ちゃん美玲ちゃん美玲ちゃ…」

『うるっさいわね!!なによ!!』


何回も言うしつこい莉夜にイラッとしたあたしは、俯いていた顔を上げ、眉をひそめて莉夜を睨んだ。


「やっと、喋ってくれた…」


目が合った莉夜の顔は嬉しそうに笑った。


だけど次の瞬間…泣きそうな顔に変わった。


『…は?…泣きそうになる意味が分かんないし…』

「だってー…」


涙目で言ってくる莉夜はギュッとあたしに抱きついてきた。


『ちょっ…』

「ごめんなさい……ずっと寂しかった…」

『……っ、』


…あたしもだよ


あたしだって、寂しかったんだから…。


それに、莉夜が謝る必要なんかない。


あたしだって、悪いんだもん…。


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