☆小悪魔*天然わんこが同居人☆


『…はい、濡れたタオル。顔ぐちゃぐちゃだし』

「ありがと。…久しぶりに泣いたかも」

『そりゃあね、高校生にもなって泣く人いないから。それも男が』

「……うぅ、」


今更恥ずかしくなったのか、ソファーの上に体育座りしながら、真っ赤な顔をタオルで隠した。


「タオル、冷たい…」


タオルを離して、ふにゃっと笑っている莉夜の顔を見ると、目のまわりが赤くなっていた。


『目のまわり赤いよ?』

「うっそ、ヤダなー…」


あたしがそう言うと、タオルで目をゴシゴシ拭き始めた。


あの、それ逆効果なんですけど。


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