*彼、許婚*
・心のライバル
進級間近の朝。
いつもより教室が騒がしい
それはきっと...
「なあ優。転校生どんな子なんだろうな」
「さぁ」
このクラスに、季節はずれの転校生がやってくる
俺たち生徒が知っているのは
そいつは女だってことだけ。
まあ俺には心がいるから関係ない。
そして、チャイムが鳴り担任が教室に入ってくる
「おい席付けー。転校生を紹介する」
いつもてきとうな俺たちの担任は
こんなときでもてきとう。
「じゃあ、入ってきて」
「はい」
そう返事をして5秒くらいの間があってから
その声の主が教室の扉を開ける
クラスのみんなが静かになる
こんなことめったに無い