俺様王子と貧乏姫様
「紗月ちゃん、おはようっ」
にこっと笑って挨拶してきたのは、
妹の美緒。15才で、私とは2才違い。
年が近いせいなのか、私と美緒は滅多に喧嘩をしない。
美緒はおとなしいし、誰にでも優しいからなのかも知れないが、今まで大きな喧嘩はしたことがない。
しかも、なぜか料理が得意だし、家庭的なんだよね。
私とは正反対なんです。
「美緒、おはよう」
私も挨拶をすると美緒は急に私の髪を触ってきた。
「もう、紗月ちゃん、また寝癖ついてるよぉ」
美緒に言われて後ろ髪をおそるおそる触ってみると、
…大変なことになっていた。