俺様王子と貧乏姫様
「失礼いたします。お茶をお持ちしました」
「おお、すまないね。そうだ美春くん、この子の部屋の準備ができるまで、美春くんの部屋に泊まらせてあげてくれないか?」
すると、その美春さんは私をちらっと見て、にこっと笑ってくれた。急でびっくりしたが、私もにこっと笑った。
「もちろんです、旦那様」
「ありがとう、じゃあ紗月くん、美春くんに部屋まで案内してもらいなさい」
「は、はいっ」
私は美春さんと一緒に部屋をでた。すると、美春さんはさっきの態度が急に変わり、
「紗月って名前なのっ?ねぇねぇ、何才っ?」
と目をきらきらさせながら聞いてきた。
「紗月といいます。17才です」
「17才っ?じゃあ二つ違いかぁ」
「美春さんは、19才ですか?」
すると、美春さんは私の背中をポンと叩き、美春で良いよと言ってくれた。