社長の息子と恋



『なんでそんな所に立ってんだよ。
お前ストーカーか?』


《違いますー。
親も妹もいないから散歩してたの。》


『寂しい奴。』


ふ、と笑った。


《心吾遊んでよ。》


『はぁ?
いやだ。』


《なんでよ、意地悪!》


『新しく出来た友達とやらを誘えばいいだろ。』


《……うん。》


『なんだ。』


《…ううん。
じゃあ、またね。》


……………………?


『あぁ。』


少し様子がおかしい事に気付いたが、女の人間関係には変に関わらねぇって決めてある。


だけどこれから俺達の気持ちがすれ違っていくなんて知らなかった――


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