社長の息子と恋
慌てて泣きながらあたしも降りようとすると、心亜!と聞こえて下を見た。
「……パンツ丸見え。
しかも……泣いてるし。」
ふ…とあたしを見上げる心吾。
表情はあまり暗くて見えない。
『最低!
ひ…人がせっかく真剣に…っ』
涙を必死に拭って情けない声で叫んだ。
「涙拭いてやるからゆっくり降りて来い。」
その言葉を聞いて、あたしはジャングルジムを降りた。
心吾に恐る恐る近づくと、顔をグイっと上げられた。
「…暗いのに、不細工な顔ってのは良く分かるな。」