好きだと言って。





「はい?!あたし、あんたより口悪くないから!」


「ほらでた。さっきまで、“あなた”なーんて言ってたのにな。口が悪くて、顔も悪い可哀相な女。」


「んな!?」


思っていたよりも、彼の口はかなり悪い。


てゆーか、なんであたしにだけこんな毒を吐かれなきゃなんないのよ!



「悪かったわね!口も顔も悪くって!」


「あ、自覚してた?」

「むかつく!!」




…なんだ。

こうやって、真っ正面から言い合いできたんじゃん。

レベルの低い言い合いだけど、なんだか嫌な気分じゃない。


言いたいことを言っているからかな。


かなり口悪いし、めちゃムカつくこと言ってるけど、なんだか気持ちは軽くなったな。

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