春夏秋冬
「そのまま走って行って、腕掴まれたままだったから動くに動けなくて……でも後でちゃんと理由を話したけど」
……じゃあ、今まで俺がしてきたことは、何?
なんで逃げてたわけ?
なんでなにもしてない冬を避けて……。
俺は頭の中が真っ白になった。
なにも考えられなくて、近付いてきたアキにも抱き締められるまで気付かなかった。
「ナツ、ナツは悪くないよ。冬くんも、睦月さんだって、悪くない。誰も、悪くないんだよ」
アキの言葉が、スッと胸の内に流れてくる。
誰も、悪くない……?
まるで、何かの暗示か、はたまた呪文のように、少しずつ少しずつ安心を与えてくれる。
「……アキ?」