My girl


見飽きた真っ暗な夜空を
ただひたすら眺め


外気に晒した両手に
いつの間にか感覚がなくなって



“俺がここにいる”

そんな事実さえ
現実味がないものに思えてくるまで。


この寒空の下、待ち続けた――。




いくら待っても……
無口なネコが現れることは




――なかった。


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