【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
君の居場所、私の居場所


12月25日、17時――…

辺りはすっかり闇夜に染まり、雪がチラチラと淡い光のようにイルミネーションの煌めきに浮かび上がる。


「寒っ……、」


吐く息が白くて、それが寒さを更に身に凍み入るように感じられてしまう。

駅のホームには、老若男女、通勤通学を終えた人々が群れているというのに、……琉聖君の姿は一向に現れない。

来るかどうかもわからない琉聖君を待ち続けるなんて、バカなのかもしれない。

でも、来てほしい――…

あんなに拒絶の言葉を言われているにも関わらず、それでも。


「……好きになっちゃったんだもん」


舞い散る雪は、時間を追うごとに激しさを増していく。

それは、私の恋心が積もっていくみたいで。

私は待ち続けながら、琉聖君のことだけを考えて、雪を眺めていた。



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