チェーンゲーム

「お前はなあああ!」

「はい。これ持てよ! 家に来ていいから」

そして、無理矢理持たせる甲斐。

「……」

「さ、行こうか!」

元気よく言うと、暑さを忘れたのか、先に歩いていく甲斐。

「もう、どーでもいい」

泣きながら後を追う三木。

この哀れな男は、三木颯斗。

甲斐と同じクラスで、いつも学校でいじられている人気者である。



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