Triangle‐狼達とうさぎの関係‐

酔いと目眩



・・‥‥……――――――
・‥‥……――――



「雪乃〜♪あ〜ん。」



目の前に差し出されたお箸の先には
お鍋に入っていたお花型のにんじん。



「やだっ!」



「いいじゃ〜ん。
早くしないと冷めちゃうよ?」



大晦日の夜、3家族のほとんどが揃う中で
恥ずかし気もなくこんなことをしてくる
陽詩を皆が楽しそうに見ている。



「皆見てるし無理だってば〜!」



何を思ったのかお箸を置くと、
鍋が置かれたローテーブルを囲み
床に座っている私の腰に手を回して
ぴったりと体を密着させてくる。



「見るならちゃんと見とけぇ〜?」



「ちょっ、ちょっと陽詩!?
何言ってるの!?
恥ずかしいからやめてよぉ〜!!」


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