桃すと−り−
そして、
私はまだ真新しいブレザーを急いで羽織り
階段を下りた。
その途中‥
『ブー ‥ ブー ‥』
ケータイのバイブが
ポケットの中で鳴った。
「あっ」
思わず声を出した。
ケータイの画面を見ると
090****++++
見たことのない番号だったが、すぐ分かった。
今すぐにでも
出ようと思った。
でも、まだ校内‥
とりあえず外に出なきゃ
私は玄関へ
足を急がせた。
やっと玄関から
外へ出ると、
ケータイのバイブは
止まっていた‥。
どうしよう‥
やばいよ‥
かけ直さなきゃぁ‥
『ブー ‥ ブー ‥』
またバイブが鳴った。
やっぱり同じ番号だ‥
私は緊張で心臓が
バクバクしていた
ドキドキ‥ドキドキン‥
思いきって
ケータイのボタンを
ゆっくり押した。