ファーストキスは蜜の味。
恭兄は携帯を目のまえまで持ってきた。
「うちのクラスの一樹。
隣のクラスの大地。
バイト先の白石さん、野久保さん、遠藤さん。
……そんなとこか」
「な、なんで名前…っ!?」
読みあげられたのは、かかわりのある異性。
そのなかでも仲良しの部類に入る人たちの名前だ。
しょっちゅう連絡をしている人たちなんだけど…
一樹と大地ならともかく、なんでバイト先の人の名前まで……っ!?
まさか……
「携帯みたの!?」
返事のかわりに、眼鏡を外した意地悪なオフモード。
顔が近づいてきて、ふっと目のまえに影がかかった。