顔面ヤクザ×強気な彼女


学校中の皆に恐れられていて、ある意味有名人な柏原優月。


私は、そんな柏原優月のある一面を目撃したのだった。




それは、確か二週間前の話。


そう、6限の英語の時間。


私が睡魔との闘いに敗れ、今にも眠りについた時のことだった。


バシッ


「おい、近沢結衣。放課後全員分のノートを集めて第三職員室まで持ってこい。」


頭にじんじんとした痛みを覚える。


教科書で思いっきり殴られたということに気づくのには少し時間がかかった。


居眠りしていた罰として、ノートを集めて教科担任の所まで提出。


まあ、いわゆるパシりにさせられたというわけ。


笑顔で颯爽と帰っていく子や、嫌そうな顔をして部活に行く子がいる中、私は一人残ってノートの点検をしている。


名簿に誰が提出したかを地道にチェックしていく。




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