恋愛Game



蓮人が口元のガーゼを外した。
露わになる顔の傷。

「うわぁ…痛そ…」
「思っていた傷より相当酷いわね」
「跡…残るな」

そりゃあ…二発も本気で殴られましたからね。

『えぇー呼び出しです』

呼び出しの放送が全校に流れた。

『えぇー2年B組、咲屋蓮人さん。同じく2年B組、宮田恋叶さん。至急、第一集会室まで来てください』

「「は?」」

蓮人とアタシの声がハモった。

「行くか」
「ん…」
「じゃ、行ってくる」
「行ってら~」

そしてアタシと蓮人は廊下をコツコツと歩き始めた。

「キャアアア!!Wれん様よ!」
「ホントだわっ!」

Wれん様ねぇ。
変なネーミング。

「失礼します」

蓮人が教室に入った。それに続けてアタシも礼をして入った。

「何か用ですか?委員長」
「あの蓮様と恋叶さんに…あの…その…」
「もう!委員長!しっかりしてよ。あのね2人には文化祭でメインをやってもらうから執事のチーフを蓮様にメイドのチーフを恋叶ちゃんにやってもらいたいの。Wれん様になら安心して任せられるから」

また面倒くさい仕事を…でも、やるしかないか。

「分かりました…」
「僕も…引き受けます」
「ほんと?アリガト~」
「いえ」

はぁ…。
また面倒くさいね。
でも引き受けたからには…メイドチーフ・恋叶頑張ります!!!



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