愛の手
そうだ、あたし……逃げないと。
「あたし……もういかないと」
「いくって、どこにいくんですか」
どこ、といわれても……
ただこんなに優しくしてくれる須藤さんに迷惑かけられない。
あたしは追われてる身なんだから。
「ひ、ぃっ、たぁーー……っ」
起き上がろうとすると、体中が針で突っつかれてるみたいに痛い。
やっぱ動くのは無理?
「ほらほら、ちゃんと休んでなきゃダメですよ。私は愛理さんの面倒をみるようにいわれてるんですから」
「……誰、に?」
「私の、ご主人様に、です」