愛の手
礼央はあたしから目をそらした。
小さく舌打ちをして、うつむいたままだ。
「答えなさいよ、礼央」
はっきりしない態度に、イライラしてくる。
声を低くしたせいか、礼央があたしのほうを向いた。
冷たい、瞳。
「べつに。昔から世話んなってるだけだ」
「……どういうことよ」
礼央は痛みがとれたのか、体をゆっくりと起こすと壁にもたれかかるように座った。
「オレは昔から、愛理の監視を任されてるだけだ」
「……監視?」
あたしの言葉に、短くあぁ、とだけ答えた。