Flower -光を探して-
「俺なんかより、かなり若いのに辛かったね。でも瞳ちゃんは、よく頑張ったと思うよ。」



子どもをあやすような口調で言われたもんだから、更に泣いちゃった。

でも春人は嫌な顔ひとつせず、途中で車を停めて胸を貸してくれた。


「俺初めて会った時から、瞳ちゃんが時折見せる悲しい表情がずっと気になってた。いつからか、俺が支えてあげたいと思うようになってた。
ねぇ、藤の花の花言葉って知ってる?」


「う…うん、知ら…ない。」

春人の胸の中で、小さく答える。
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