戦国桜話
私は視界が遮られる中、必死に目を開けてこの風を巻き起こしている原因を突き止めた
・・・・・・鳥だ!!!
しかもこの鳥・・・・・・
『み、蜜華!?』
私の言葉は風の音に揉み消された
大きな鳥・・・・・・・・・
蜜華が操っていたピピとか言う鳥にそっくり・・・
もしかして小春ちゃんも乗って・・・・・・!?
私が鳥の方へ歩みを進めると次第に風が弱まった
『佐助、ごめん、遅くなった!!』
『・・・・・・・・・え?』
私は動きを止める
確かに見覚えがある鳥の背中からは
ピンクの着物に漆黒の瞳と髪をした綺麗な女の人が降りてきた
手入れが行き届いた髪は腰の位置まで長く伸ばしている
み・・・蜜華じゃない・・・・・・
蜜華は瞳の色は紅いし、髪は漆黒だけど肩につかない位のショートカット・・・・・・
目の前の彼女とは似ても似つかない・・・・・・
私は呆然とその場に立ち尽くした
『遅かったな、鶇夢・・・・・・』
佐助が鶇夢と呼ばれた女の人に近付きながら口を開いた
『ごめん、本当は昨日の夜に着いたんだけど・・・あの時は妖気が凄まじくて、ポポが胡蝶を見付けられなかったんだ・・・・・・』
そう言って彼女は隣の大きな鳥の翼を撫で、困ったように眉を寄せた