おまつりBoyと夢みるGirl
「あ?どうかしたか?」
先生の声と周りの笑い声に、視線の向こう、エミが呆れたような顔でこっちを見てるのがわかった。
「ありえない、というのはわかるが、残念だが抜き打ちテスト、始めるぞ~。ほら、配れ~~」
え~~~~っ、ってみんなの声が、笑い声から変わるその時も、あたしは心の中でつぶやき続ける。
ありえない。
あたし、絶対にありえないよね。
なにしちゃってんの?
あんな夢みたいにかっこいい人をふっちゃうなんて。
ずっと夢みてた世界をのがしちゃうなんて。
あたし・・・どうかしちゃってる。