おまつりBoyと夢みるGirl

逃げ出してもどうにもならないのに。



現実から目を背けたくて。



どうしても、見たくない、認めたくない。



ジョーのことを好きだ、って言ったあの子のことを、ジョーは好きだ、って言った。



そのことをどうしても認めたくなくて、



あたしは。



「まつりっ?」



彼の声を背に、元来た道を目的もなく走りぬけた。






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