本気の恋に出逢うまで
「あ〜、大丈夫よ。沙都ちゃんはこないよ。沙都ちゃんの後輩の人が仕切ってくれる手筈になってる。声の感じからしてよさそうな人だった。」




美香が言う。




沙都姉来ないならなんとかなるでしょ。




「それよか、もう授業ないんでしょ?ランチ行こうよ。今朝食べる時間なかったからお腹すいちゃった。」




二人で並んで歩いていると美香が言い出した。




「いいよ。私も食べて来なかったからお腹すいちゃった。学食行く?」




「うん、日替わり食べよう」




もう食べる物も決まってるみたい。




私はなにしてればいいのかな。




行くのなんて初めてだし、はっきり言って何を話せばいいか、何をすればいいのかわからない。




私は仲良くなった子とは、なんでも言い合えるけど、人見知り激しいから初めて会う人とは話す事なんてできない。




無理矢理連れて行かれるわけだから、美香がなんとかフォローしてくれるだろうけどね。



「…っお、沙緒ってば!」




ぼーっとしてたらしく、美香は何度も私を呼んでいた。




「ごめんごめん!何?」




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