団☆乱ラン

痛い。


頭がガンガンする。


頭の奥でキイーンと耳鳴りがして、あたしはその場にしゃがみ込んだ。


「見合いなんて、わしが認めんぞ!」


「だんな様」


目線を少し上げると、母さんの後ろで仁王立ちになったお祖父様が母さんを睨み付けながら、凄んでいる。


セバスチャンの静かな制止も無視して。


だけど...母さんが振り返ったとたん、さっと逃げるようにセバスチャンの後ろに回りこんで


「ぜ、絶対に...認められん。どこの馬の骨かわからん奴となんて...な!」


裏返った声でそう言ったお祖父様を見て母さんが一言。


「お相手は、”瀬川新(セガワアラタ)”17歳。瀬川グループの御曹司よ~~」


「な、なななななななななななにいいいいいいいいいい!!!!!!!」


うーわんわんわんわんわん!!!

非常識極まりないお祖父様の叫び声に、お隣の番犬ジョンが吠え出し...


あたしを含めその場にいた母さんを除いた全員が固まった。














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