キミの隣には。

言葉

みんなの自己紹介が終わると、休み時間になった。

休み時間になると転入生の周りには人だかりが出来た。

もちろん、その中に私も入っている。
転入生はみんなに質問攻めされて、しかも押しつぶされそうで苦しそうだった。

すると、道があいたのか、転入生は人だかりから出た。

そして、転入生はすかさずマリエの手をパッととった。

転入生は思いがけない発言をした。

「私、このこと仲良くするわ!」



みんな悲しそうな顔をしていたり、残念な顔をしている人もいた。

しかし、その中でもっとも悲しい顔をしている人物がいる。


・・・そう、それはあたし。

期待していた転入生が、私の大親友を奪った。

そう考えると今にも涙が溢れ出しそうだった。

マリエは、「あたし、トモと仲良くしているから・・・」と抵抗すると、
転入生は

「仲良くするってはじめに言ったのは私よ!タイミング早かったほうが勝ちなんだから」


と、子供のような意見を言う。

マリエは、しょうがなく
「ごめん、トモ。・・・1日だけ!ね!お願い。」
と、私に頼んできた。

・・・たった一日。
長いけれど、学校にいる時間は少ない。
今日一日だけ。


「いい・・・・よ。」

私はOKをしてしまった。








OKをした後、私はマイと仲良くするしかなかった。

私も転入生と仲良くしたい・・・なんておもっていたけれど、
逆転だった。

転入生と仲良く出来ない。
したいのに。

・・・そうじゃなくて、逆にトモダチを取られた。

それをマイに相談すると、マイはなぐさめてくれた。

たった一日でもトモダチを裏切る。

そんなマリエが今は



・・・嫌いだった。
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