【完】晴 時々 雨
行き場のない想い
どれくらいの間
そうしていたのかわからない
わたしを呼ぶ声に顔を上げた時
麻由子と潤は息を弾ませて
ずいぶんとわたしを探し回ってくれただろうことがわかった
状況を察した潤が
麻由子に簡単に事情を説明してくれて
わたしは麻由子に肩を抱かれ
いつもの
屋上へ向かう階段へと導かれ
麻由子も潤も
何も言わずに傍にいてくれた
わたしはもう
涙も枯れて
ぼんやりと
階段の段差を一つずつ
目でなぞっていた