【完】晴 時々 雨



きっとわたしは

意地になってただけで



谷君には

とっくに幻滅してて



情にほだされただけで



もう

谷君を好きでいられないって




思ったんだよね?



それが

本当の

わたしの気持ちだよね?



ねぇ



そうなんだよね



だから

これでいいんだよね?



「これで…いいんだよね…?」



「いいんだ」



潤が

わたしを抱きしめたまま

力強くうなずく



わたしはそれに

励まされて

体の力を抜いた



潤は

優しく

髪を撫でて



わたしは

小さな子供に戻ったように



潤に

しがみついて

泣いたんだ


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