【完】晴 時々 雨
麻由子は
苛立たしげに
髪をかきあげた
その仕草が
わたしを責めているように見えた
けれど麻由子は
必死に自分と戦って
わたしを許そうとしてくれていたんだ
それがわかったから
わたしはますます
自分が情けなくなった
「あー…もう」
麻由子がため息まじりにこぼす
「言っちゃった…。
言うつもりなかったんだから、本当は」
「え…?」
「あたしが福岡潤を…なんて、
あり得ないと思うでしょ」
麻由子は少し笑った
「ん…びっくりした」
わたしも
ぽつり
返す
「いつから…?」
恐る恐る聞いてみると
麻由子は少しずつ
話してくれた
潤への
恋心を