永遠の片想い
「何でもっと早く言わねぇんだよ」



ねぇ、佳祐。

どうして、そんな苦しそうな顔するの?



結局その日は、そのまま別れた。

私がこの街からいなくなる事を知った佳祐は、一体何を思ったんだろうか。


止まらない時だけが、確実に流れて行く。


今みたいに会えなくなるのは、寂しいけれど。

でもこれで良かったって、そう思ってる。


佳祐はユキ先輩とこの街で生きていくのだろうと思うと、やっぱりどこか切ないけれど。


この街には色んな想い出がありすぎて、今の私には上手く歩けないんだ。


離れた場所で、強さを身に付けて。

いつかこの街に帰って来た時、心から笑えるような。

そんな自分になりたいと思った。
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