野球少年と彼女と私
「‥そういえば‥」

最初に口を割ったのは向井先輩だった。
「なんですか?」

「お前ん家どこ?」

「あ〜‥、えと、もうすぐです、あ!もう結構です。送ってくれて、ありがとうございました」

ペコリと頭を下げ、私は向井先輩に、「また明日」と告げた。

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