*スケッチブック*
第1章

・わたしの事情-横里ハル-

「あ……サクラ………」


そこは、校舎の中にある中庭。



開けっ放しの窓から見える大きな桜の木。

手を窓の外に伸ばすとハート型の花びらが手のひらに落ちる。


横里ハル。
おとといこの高校に入学したばかり。

小鹿みたいなくりくりの大きな目が特長的な童顔。

髪は肩につくか、つかないかくらいのショートヘア。
フワフワしている。

背は高いとは言えない。
どちらかと言うとちっちゃなほうかな。


そんなわたしの趣味は、スケッチ。
って言っても下手だけどね。


わたしは、鞄から小さなスケッチブックを出した。
これはわたしの愛用品。

家に、3、4冊、書き終わったスケッチブックがある。


小学生の頃から、わたしの趣味は変わらない。




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