この想いを君に… −あの場所へ−
全てのスケジュールが終わって、最後の挨拶。

そーちゃんはそっと立ち上がった。

少し歩き方がぎこちないけれど、みんなの前に立って挨拶をした。



最後



その言葉が頭を巡る。



残された時間は少ない。



私に出来る事は…?



「真由、手伝って」

そーちゃんは椅子に座った。

スーツのファスナーを私は下ろす。

袖から腕を抜くと、明らかに筋肉が痩せているそーちゃんの腕。

インナーを着ていても痩せているのがわかる。
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