I ─アイ─



あの日からかもしれない。



あたしに人の顔色を探るクセがついたのは。



自分におぼれず、常に周りを見渡す。




そのうち、人の心に敏感になっていた。



それを察知しては、慌てて逃げ道を作るんだ。




いつの間にか、あたしはそんな人間になっていたよ。





あたしは、ひどい人間ですか?




今のあたしを見たら、あなたはあたしを叱りますか?







どうか、


こんなあたしを許して下さい。




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