明日は
「ワタシ、ずっと待っていたんだよ」

 墨丘はオカマとバレているので、言葉使いは女だ。

「何が?」

「話しかけてくるのを待っていたんだよ」

「話すことないよ」

「いいよ。だっていつも黙っている子吉沢くんが、みんなに非難されているときに、かばってくれたから。学校で話すのは難しいと思って、こうやって後をついてきたの」

「ふ~ん」

「まず、お礼が先ね」

 墨丘は子吉沢の前で頭を下げた。

「いいよ、そんな」

 墨丘は顔を上げると、笑顔だった。

「ワタシ、とにかくしゃべりたいの」

「そう……」

「前の学校でもイジメられ、そして登校拒否して、でも、進学したいし、それで、お父さんに頼んで引越しをしたの」



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